「システムエンジニアってなんだか大変そう」「文系出身だし、プログラミング未経験だけど大丈夫?」と就活生からよく聞く質問です。
実は私自身、まったくの未経験で新卒からシステムエンジニアとして働き始めました。学生時代は情報系の学部ではなく、プログラミングの授業も受けたことがなく、パソコンに詳しいタイプでもありませんでした。それでも新卒から約3年間システムエンジニアとして勤め、その後は人事として採用や教育に携わっています。
今回は、未経験からシステムエンジニアになった実体験をもとに、実際に大変だったこと、やりがいを感じた瞬間、そして人事としての目線から「システムエンジニアに向いている人」について解説します。
未経験でシステムエンジニアを始めて大変だったこと

専門用語の壁
最初に苦しんだのは、業界特有の専門用語です。「バージョン管理」「コンパイル」「デプロイ」「インフラ」など、会話のほとんどが聞き慣れない単語ばかり。会議に出ても半分も理解できず、議事録を書くときに「これ、なんて意味だろう?」と後から調べてばかりでした。
特に入社1年目は「言葉の意味がわからないと会話の内容も理解できない」という悪循環に陥り、正直つらかったです。
「分からないことが分からない」状態
未経験の一番の壁はここかもしれません。最初の頃は「そもそも何が分からないのかが、分からない」という状態でした。
先輩から「ここは理解してる?」と聞かれても、何を理解していないのか自分でも整理できない。調べようとしても、検索ワードすら浮かばない。そんな日々が続いていました。
この状態を抜け出すのに役立ったのは、先輩に「質問の仕方が分からない」と正直に伝えることでした。そこから、「まずは自分の言葉で状況を説明してみて」とアドバイスをもらい、少しずつ質問の仕方も上達していきました。
勉強量の多さ
研修が終わるとすぐにプロジェクトに配属されました。そこからは「仕事で求められること」と「自分のスキル」に大きなギャップを感じました。
昼間は仕事をこなし、夜や休日にキャッチアップ。参考書やネット記事を読み、簡単なプログラムを書いて動かしてみる。最初の1年は、勉強漬けの日々で「この生活がずっと続くのかな」と不安になることもありました。
納期プレッシャー
システムエンジニアの仕事は「システムを予定通りに完成させる」ことが大前提です。小さな不具合でもの納期に影響が出るため、緊張感は常にありました。特にテスト工程では、エラーが出るたびに修正し、再度確認。地道な作業が続きました。
「自分の一つのミスがチーム全体に迷惑をかけるかもしれない」というプレッシャーは大きかったです。
それでも続けられた理由・やりがい

大変さばかりではなく、やりがいを感じる瞬間もありました。
特に印象に残っているのは、1年目に参加した小さなプロジェクトです。エラーが続いて何度も修正しましたが、最終的に自分の作ったシステムが動き、お客様に感謝されたときは、「頑張ってよかった」と心から思いました。
システムエンジニアに向いている人の特徴
人事として多くの就活生と接してきて、システムエンジニアに向いている人にはいくつかの共通点があります。
人事として伝えたいこと
人事の立場から見ても、未経験でシステムエンジニアを目指すことは十分可能です。多くの企業には研修制度や教育体制が整っており、最初は「ゼロから学ぶ」ことを前提に採用しています。私の過去勤めていたIT企業の新卒入社社員は8割が文系出身でした。
ただし大切なのは、学ぶ姿勢と粘り強さです。「最初はできなくて当たり前」という気持ちで臨み、成長を楽しめる人が長く活躍している印象があります。
また、システムエンジニアで培った「論理的思考力」や「問題解決力」は、将来どんな職種に進んでも役立つスキルです。私自身、人事の仕事でシステム開発経験が大いに活きていると感じています。
まとめ
システムエンジニアは大変な面もありますが、それ以上に成長やキャリアの広がりを感じられる仕事です。もし興味があるなら、不安にとらわれすぎず、一歩踏み出してみてください。
就活や職種選びに迷ったら、ぜひご相談ください!