「文系出身だけどシステムエンジニアになれるのかな?」「未経験でもIT業界に飛び込める?」
こうした悩みを持つ方は非常に多いです。IT人材の不足が社会問題になっている今、企業は未経験者の採用にも積極的になっています。ただし、チャンスがある一方で「準備不足だと厳しい」のも事実です。
本記事では、人事として多くの転職者を見てきた経験とIT業界で10年以上勤めている経験をもとに、未経験からシステムエンジニアを目指す際のポイントを解説していきます。

未経験でもシステムエンジニアになれる理由
IT業界は慢性的な人材不足
経済産業省の調査によると、2030年にはIT人材が最大79万人不足すると予測されています。そのため、多くの企業が「経験者採用だけでは追いつかない」と判断し、未経験採用にも積極的に取り組んでいます。
ポテンシャル採用が増えている
特に20代であれば、ポテンシャルや学習意欲を重視して採用されるケースが少なくありません。企業は「今すぐ戦力」よりも「数年後に育つ人材」を期待して採用することもあります。
ポテンシャル採用についてはこちらの記事を読んでみてください。
研修や教育制度が整ってきている
未経験者を採用する企業の多くは、自社内に研修制度を整えています。入社後に基礎を学び、テストや保守などの業務からスタートし、徐々にスキルアップしていく流れが一般的です。
未経験転職の難しさ・注意点
「なれる可能性がある」とはいえ、誰でも簡単に成功できるわけではありません。現場を知る立場から、リアルな難しさもお伝えします。
技術習得のハードル
システムエンジニアは「論理的思考」や「プログラミング知識」が必須です。特に最初は専門用語が飛び交い、学習が追いつかないと感じる人も多いです。独学でも最低限の基礎知識は身につけておく必要があります。
下流工程からのスタートが多い
未経験者は、最初から設計や開発に携わるのではなく、テストや運用・保守といった下流工程を任されるケースが大半です。地道な作業が中心になるため、最初は「思っていた仕事と違う」と感じる人もいます。
年齢によって難易度が変わる
20代はポテンシャル採用が多いですが、30代以降は「即戦力性」や「過去のキャリアとの関連性」がより重視されます。社会人経験を活かしてマネジメントや顧客折衝を担う可能性もあるため、自分の強みを整理しておく必要があります。
転職に向けて準備すべきこと


プログラミングの基礎学習
未経験だからといって完全にゼロで挑むのはリスクが高いです。
こうした学習を通じて「本当にプログラミングが合っているか」も確認できます。
IT系資格の取得
資格は必須ではありませんが、基礎知識を示す材料になります。
資格そのものが評価されるというより、学習意欲の証明になると考えましょう。
転職エージェントやスクールの活用
独学に自信がない場合は、プログラミングスクールで基礎を学んでから転職に挑む方法もあります。また、IT業界に強い転職エージェントを利用することで、未経験向け求人を効率的に探せます。
未経験システムエンジニアに向いている人の特徴
未経験からシステムエンジニアを目指す上で、性格的に「向いている人」の特徴を知っておくと参考になります。
まとめ
未経験からシステムエンジニアになることは十分可能です。ただし「人材不足だから誰でも採用される」という甘い世界ではありません。基礎学習や資格取得など、自分なりに努力した痕跡を示すことが重要です。
最初は下流工程からのスタートでも、学習を続ければ設計や開発、さらにはマネジメントの道も開けます。
これからのキャリアを考えたとき、IT業界は成長が期待できる分野です。「挑戦したい」という気持ちがあるなら、早めに行動を起こすのが成功への第一歩になるでしょう。
初めて転職される方や進め方に不安のある方はこちらの記事も参考にしてください。
