「内定者研修って何するの?」「行けない日があるけど大丈夫かな?」
内定が決まってホッとしたのも束の間、会社から届く“内定者研修の案内メール”にドキッとする人は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、内定者研修は社会人への第一歩となる重要なステップです。
とはいえ、内容は企業によってさまざまで「やばい」「怖い」ものではありません。
本記事では、人事経験者の視点から内定者研修の目的・内容・欠席リスクをわかりやすく解説します。
内定者研修とは?目的を知れば不安が減る
まず、「そもそも何のためにやるの?」という疑問から。
内定者研修には主に3つの目的があります。
① 社会人としての基礎を身につける
学生から社会人へと切り替わる時期に、「ビジネスマナー」や「コミュニケーション」などの基礎を学びます。
メールの書き方、名刺交換、身だしなみ、電話対応など――。
新卒1年目で必ず求められる内容を、入社前に体験しておくことで、スムーズなスタートが切れます。
② 内定者同士のつながりをつくる
同期との初対面の場になることが多く、「誰が同じ会社に入るのか」を知る貴重な機会です。
最初は緊張しても、グループワークや懇親会を通じて自然と打ち解けられます。
同期との関係性づくりは、入社後のメンタル面でも大きな支えになります。
③ 企業文化・理念への理解を深める
会社の歴史やビジョン、事業内容などを学ぶパートも多くあります。
「なぜこの会社を選んだのか」を再確認できる時間でもあり、入社意欲を高める狙いがあります。
内定者研修でよくある内容とは?
企業によって日程・回数・形式はさまざまですが、代表的な内容を紹介します。
オリエンテーション
会社概要や人事担当者の紹介、今後のスケジュール説明など、全体の“顔合わせ”のような位置づけです。
「内定式とは別日」に行われるケースもあれば、同日にまとめる企業もあります。
ビジネスマナー研修
社会人の基本中の基本。
敬語、名刺交換、身だしなみ、報連相のしかたなどをロールプレイ形式で学びます。
「学生気分が抜ける瞬間」と言われるのがこのパートです。
グループワーク
チームで課題を解決するワーク形式。
コミュニケーション力や発想力、チームワークを見る目的があります。
「同期の考え方や強みを知れる」と好評な一方、発表があると少し緊張する部分でもあります。
社長講話・先輩社員との交流
会社トップや若手社員が登壇し、「入社後のリアル」や「成長のポイント」などを共有します。
これを通じて会社の雰囲気や価値観をより深く理解できます。
課題・eラーニング
最近ではオンライン研修も増えています。
事前課題やビジネス書の読書レポート、eラーニングの提出など、入社前学習を求められるケースも。
「めんどくさい」と思うかもしれませんが、内容は入社後に直結するものばかりです。
内定者研修に参加しないとどうなる?
ここが一番気になるポイントですよね。
結論を言うと、正当な理由がない欠席は印象が悪くなる可能性があります。
「やる気がない」と思われる可能性
企業側から見ると、研修は「社会人としてのスタート準備」。
そこに来ない=入社意欲が低いと判断されるリスクがあります。
特に小規模企業やベンチャーでは、人事が全員の様子をチェックしているケースも多いです。
同期との関係構築が遅れる
初対面のタイミングを逃すと、入社後に馴染むまで時間がかかることも。
内定者LINEグループやSlackなどの連絡網に入りづらくなってしまうこともあります。
内容を知らないことで入社後に苦労する
研修で説明されたこと(提出物や持ち物、配属関連など)を知らないまま入社すると、
「なぜ知らないの?」と指摘を受けることも。
情報格差が入社直後の不安につながることがあります。
どうしても出られない場合の対処法
もちろん、体調不良や学業・アルバイトの都合などで参加が難しいケースもあるでしょう。
その場合は、以下のポイントを押さえれば大丈夫です。
- 早めに連絡する(メールより電話がベター)
 - 理由を正直に伝える(体調・試験・家庭の事情など)
 - 代替措置を確認する(資料送付や別日参加など)
 
誠実に対応すれば、悪印象にはなりません。むしろ「社会人としての報連相ができる」と評価されるケースもあります。
内定者研修で意識すべきポイント3つ
①積極的な姿勢を見せる
「発言しよう」「人と話そう」と意識するだけで印象は大きく変わります。
企業は「協調性」「前向きさ」を重視して見ています。
②見た目・態度で損しない
服装指定がスーツなら、清潔感が第一。
カジュアル指定でも「ラフすぎず、好印象」を意識しましょう。
寝不足・スマホいじり・姿勢の悪さは目立ちます。
③内定先への理解を深めるチャンスと捉える
研修は「評価」より「成長の場」。
入社後に「この会社にして良かった」と思えるよう、社員の話を積極的に聞いておくと得です。
内定者研修は“社会人の準備運動”のようなもの
内定者研修は、学生を「社会人モード」に切り替える準備期間です。たとえるなら、入社式が本番の試合なら、研修はそのウォーミングアップ。
ここで少しずつ慣れておくことで、4月のスタートがぐっとスムーズになります。
研修は決して“やばい”ものではなく、あなたの不安を和らげるためのサポートでもあります。
ぜひ前向きな気持ちで臨んでみてください。